おはようございます、ゆーじです。
突然ですが、あなたはこんなことを思ったことはないでしょうか?
- 商社のマージンは高くない?
- そもそも商社の中抜きは許せない。
そんな思いに対して、現役商社マンである私が(僭越ながら)個人の考えを述べてみます。
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商社のマージン中抜きは悪ですか?
そもそも中抜きとは?
中抜きとは、流通経路において自社の利益を上乗せすることです。
例えば、商社が海外のサプライヤーから100万円の製品を購入し、これを国内の顧客に120万円で販売したとします。
そうすると、商社が20万円の利益を上乗せしたうえで顧客に販売したことになるわけですが、こういった場合に「商社が中抜きしている」などと言います。
言い方を変えると、顧客に販売している製品の金額(120万円)のうち20万円を商社が「中抜き」しているともいえるでしょう。
適正な付加価値には適正な対価を
商社が中抜きをすることについては、批判的な意見が多いように思います。
特に、メーカーの方はそのように感じる方が多いかもしれません。
確かに、メーカーは製品を製造しているわけであり、世界や社会の豊かさに「はっきりと目に見える形」で貢献しているとは思いますし、それを否定するつもりは全くありません。
とはいえ、商社には、商社なりのお役立ち機能(付加価値)があるのです。
そして、その付加価値に対して、適正に対価が支払われることは当然だと思うのです。
マージンは商社の付加価値の証
商社は、様々な付加価値を提供していますし、あるいは、様々なリスクや苦労とも戦っています。
例えば、商社金融機能を果たしたり、在庫調整機能を果たすために「在庫の売れ残りリスク」にさらされています。
時差や言語の壁、文化の違いなどといったものと戦いながら、海外取引先と粘り強い交渉をすることは日常茶飯事です。
さらには地政学リスク(戦争の発生や、経済制裁・貿易制限の発動など)に翻弄される中、海外取引先に対する売掛金を回収したり、あるいは、別の国で代替となる取引先を見つけてくるなどといったことまでもしなければいけません。
このような商社に対して、適正なマージンが支払われることは当然なんじゃないかと思うのです。
ちなみに、マージンとは、売買差益のことをいいます。
例えば、200万円で購入した製品を230万円で販売した場合は、その差額である30万円がマージンとなります。
商社不要論などが叫ばれて久しいですが、それでも現在に至るまで商社が残っているのは、こういった事実があるからなんだと思います。
(もっというと、世間や取引先からも認められているからと言えるでしょう。)
現役商社マンの愚痴
(ここからは単なる愚痴ですので、時間が無いのであれば読み飛ばすことをオススメします。)
商社は、周りからはどう見えているかは置いておくとして、それなりに付加価値を提供しているのです。
それにもかかわらず、それを理解しない(理解しようとしない)人は一定数いるように思います。
また、一部の取引先の人にいたっては、商社のことを便利屋か何かのように使おうとする姿勢も見受けられたりします。
まぁ、「商社はマージン中抜きしているんだから、しっかりと働いて当然でしょ」という考えになるのも理解はできるところですが。。。
と言いつつ、こき使うだけこき使っておいて、厳しい値下げ要求をしてきたりするので、悲しい気持ちになることもあったりします。
というか、「そんなに商社にお金を払いたくないなら、自分たちで全部やってみたら?」と言ってやりたい気持ちにもなったり、、、
なかなか世知辛い世の中ですね。。。
まとめ
といったところで、まとめると次の通りです。
- 中抜きとは、流通経路において自社の利益を上乗せすること。
- マージンとは、売買差益のこと 。
- 商社に対しては、適正な対価を!
それでは、今日のところはこのへんで。読んでいただき、ありがとうございました。
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