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商社の「2本柱」【相乗効果を目指したいですね】

投稿日:2020年3月16日 更新日:

商社の「2本柱」【相乗効果を目指したいですね】

おはようございます、ゆーじです。

先日、下記のようなツイートをしました。

  • 商社にとって「トレーディング」と「投資」という二つの柱があるけど、大抵の場合、大きく稼げるのは「投資」。
    じゃあ、それだけやれば良いじゃんって思うかもだけど、「トレーディング」が商社ビジネスの源流だし、「投資」だけをやるのでは投資銀行との差別化ができない。
    ということで両方やる。

商社の収益源は、大きく分けて、「トレーディング」と「投資」の2つがあります。

今日はそんな話に関連して、述べていきたいと思います。

商社の「2本柱」

商社の「2本柱」

「トレーディング」というのは、製品の売買のことです。

製品を購入して、それを販売し、販売額から仕入額を差し引いた金額が収益になります。

これに対して、「投資」は、他社の事業を買収し、あるいは株式を取得することで他社そのものを買収することを指します。

この場合は、買収した会社から得られる利益や、株の配当、あるいは、買収した会社を(企業価値が向上したところで)売却することにより、収益を得ます。

商社は、この2つの柱を収益源として、活動しています。

そして、たいていの場合、大きく稼ぐことができるのは「投資」です。

もちろん、大きく稼ぐことができる分、失敗した場合には、大きな損害が発生しやすいのも「投資」です。

なので、「投資」は、綿密に計画を練り、徹底的に買収先を調べて、慎重に行う必要があります。

トレーディングと投資の相乗効果

トレーディングは、前述の通り、製品の売買を行ったときの差額で儲ける方法です。

そうすると、トレーディングの利益を大きくしようとするならば、売買の差額を大きくするか、売買の数量を増やすか、あるいは「売買の回数」を増やすしかありません。

「売買の回数」を増やすというのは、例えば、こんなイメージです。

メーカーAは半導体を作り、メーカーBはその半導体を使って基板を作り、メーカーCがその基板を使ってパソコンを作っている世界があったとします。

ここで商社が稼ぐことを考えるならば、メーカーAから半導体を買い、その半導体をメーカーBに売って、その売買の差額(マージン)を収益とするでしょう。

ですが、ここで商社がさらに稼ぎたいならば、メーカーBから基板を買い、その基板をメーカーCに売れば、そのマージンも収益として手に入ります。

つまり、一連の製品の供給網(サプライチェーン)の中で、商社が売買を行う回数を増やせば、商社の取り分であるマージンを得る回数も増えるわけです。

このため、商社は商流の「川上から川下まで」をおさえようとします。

そして、こういった「トレーディング」を行っていると、自然と製品に関する知識、あるいは業界に関する情報が集積されていきます。

そうすると、そういった知識や情報をもとに、「どの事業を買収すれば儲かるか」という見立てが立ってくるので、「投資」を行う際の武器になります。

また、「投資」を行い、うまく事業を買収できたならば、トレーディングで商社が介入できる機会を増やせることになります。

たとえば、先の例で考えるならば、もともと商社がメーカーAから半導体を仕入れ、メーカーBに対して販売していたとしましょう。

メーカーCが「どうしても商社からは基板を購入したくない」と言うために、メーカーBとメーカーCの間に入り込めなかった場合、メーカーCを買収して言うことを聞かせる状態にできたならば、メーカーBとメーカーC間の売買に入り込むことができます。

このように「トレーディング」と「投資」は相乗効果を生み出せますし、商社はそれを目指して活動しています。

まとめ

といったところで、まとめると次の通りです。

  • 商社は「トレーディング」と「投資」の2本柱。
  • このように「トレーディング」と「投資」は相乗効果を生み出せる。

それでは、今日はこのへんで。読んでいただき、ありがとうございました。

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