突然ですが、契約書は読んだことありますか?読んだことがある方は「契約書って何だか読みにくい」と感じたことは無いですか?読みにくい理由は色々あると思いますが、一つの理由は独特の表現が使われるからだと思います。今日は、そんな契約書(日本語)で使われる独特な表現について述べてみたいと思います。
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契約書独特の表現
今日取り上げる契約書の独特な表現は次の通りです。
- ものとする
- 甲、乙、丙・・・
- ~をして●●せしめる
ものとする
これは日常会話で使われることがない表現ですが、契約書では9割ぐらいの確率でほぼ出現します。例えば、「対価の支払いは2019年9月30日に行うものとする」みたいな感じですね。
あるいは、少し変形したものだと、「ものとし」もあります。これは文中で使われますね。例えば、「本契約に定めのない事項については当事者間で誠意をもって協議を行って解決するものとし、万が一解決しない場合には・・・」みたいな感じです。
とある弁護士の方によれば、「ものとする」は使わない方が良いそうです。文章が冗長になるし、場合によっては、契約の解釈が誤った方向でなされてしまう場合があるかららしいです。
甲、乙、丙・・・
これも契約書でよく使われます。会社名の固有名詞を略して使う際に、「甲」とか「乙」などと定義して使うのです。
例えば、「三菱商事株式会社(以下「甲」という)および三井物産株式会社(以下「乙」という)とは、甲乙間で行う資源取引における・・・」みたいな感じですね。
ちなみに、「甲」とか「乙」とかといった表現は、十干という言い表し方によるものです。十干は「甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸」から成ります。
~をして●●せしめる
これは契約書でも稀にみる表現な気がします。かなり古語的な表現なのかもしれません(少なくとも日常会話で使う人はいないと思いますが、、、)。
~の部分が「人」とか「会社」にして、●●の部分を「行動」を表す語を入れて、「~に●●させる」という意味で使います。
例えば、「甲は、自らの関係会社であるAAA株式会社をして対価の支払いを実行せしめる」みたいな感じですね。
まとめ
といったところで、まとめると、日常会話では使わないけど契約書では使う表現について、今日は下記3つをご紹介しました。
- ものとする
- 甲、乙、丙・・・
- ~をして●●せしめる
それでは、今日はこのへんで。読んでいただき、有難うございました。
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