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商社はビジネスに入れたくない!?【取引先にどれだけの付加価値を提供できるかが勝負です】

投稿日:2019年12月14日 更新日:

おはようございます、ゆーじです。

先日、下記のようなツイートをしました。

  • 取引先がわざわざウチ(商社)を入れて、新しいビジネスを始めようとする時、それは「裏」がある場合が多い。
    例えば、「自社では在庫を抱えたくないけど、でもある程度は在庫を持たないと上手くビジネスが回らない」なんて時に在庫(在庫リスク)を持ってくれる商社を入れる。
    商社マージンの代償。

企業がわざわざ商社を入れてビジネスを行うとき、それは商社から何らかのメリットを享受しようという狙いがあります。

今日はそんな話に関連して、述べていきたいと思います。


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商社はビジネスに入れたくない!?

商社はビジネスに入れたくない!?

企業としては、商社を入れずに直接その先にいる他社と取引した方が良いんです。

サプライヤー ⇒ 商社 ⇒ 顧客

みたいに、商社を間に入れてしまうと、マージンを抜かれてしまいますから

それはサプライヤーにとっても、顧客にとっても望ましくないことです。

商社がいなければ、サプライヤーとしては、もっと高く製品を販売できる(多くの利益を得られる)でしょうし、顧客としては、もっと安く製品を購入できるだろうからです。

商社を入れる意味

それでもなお、取引先が商社をビジネスに入れるのは、商社を入れることによって得られるメリットがあるからです。

例えば、在庫というものは、売れ残るリスクがあったり、在庫を保管するために倉庫料なんかが発生するため、できるだけ持たない方が良いのですが、かといってある程度の在庫がないと市場の需要に対応できなかったりすることがあります。

サプライヤーとしても、顧客としても、在庫は持ちたくはないけど、だけど(在庫を抱えて)必要な時にはすぐに製品を出荷してくれる商社がいてくれると助かるわけです。

あるいは、顧客としては、多品種小ロット(種類は多いけど一つ一つの数量は少ない)製品をあちこちのサプライヤーから購入することは手間だったりします。

こんなときに、そんな煩雑な購入をまとめてやってくれる商社が力を発揮するわけです。

さらには、サプライヤーが製品を輸出したいと考えるとき、現地で製品を販売するために営業部隊を雇うのは大変ですし、販売網を一から作るのは非常に大変です。

そんなときには、既に現地で営業を行う力を持っていて、いくつもの販売先との付き合いをもっている(販売網を構築している)商社に現地での販売を任せれば、簡単に海外で製品を販売できます。

ちなみに、商社の付加価値について書いた記事もありますので、もしよろしければ、こちらをどうぞ。

商社が付加価値を生み出す方法【変化することが重要です】

商社がビジネスから締め出される!?

上記のようなメリットがあるため、取引先たちは本心では「マージンを抜く商社は入れたくない」と思いつつも、「商社に諸々の負担を押し付ける」という狙いを持って、商社をビジネスを入れるわけです

とはいえ、そのようなメリットを発揮できなくなったとき、商社はビジネスから外されます。

もっというと、取引先が「商社が発揮する付加価値が、商社が抜くマージンよりも低い」と思うと、商社を除外するべく動いてくるわけです。

例えば、日本のサプライヤーが作った製品を、商社が海外の顧客に販売していた場合を考えてみましょう。

初めは、日本のサプライヤーは、海外に営業拠点を持っていなかったから商社を入れていたけど、自前で海外の営業拠点を持って、自力で販売できるようになってしまえば商社は不要になりますよね?

そうなると、商社を外して、直接海外の顧客に製品を売ろうとするわけです。

もちろん、商社側もそのような事態は防ごうと必死に抵抗するわけですが、最終的には外されてしまうケースが多いですね。。。

なので、商社は、そもそも取引先から「商社は外そう」なんて思わせないように、日ごろから付加価値というものを意識して活動し、より多くのメリットを与えられるように動き回っています。

当然と言えば当然ですが、役に立たなくなってしまえば、商社はビジネスから排除されてしまうのです。

まとめ

といったところで、まとめると次の通り。

  • 商社以外の企業は、商社を入れずにビジネスをした方が良い。
  • でも商社を入れることで得られるメリットもある。
  • 商社の付加価値と商社が抜くマージンとを比べて、前者の方が低くなると商社はビジネスから排除される。

それでは、今日はこのへんで。読んでいただき、有難うございました。

[あわせて読みたい]
商社は不要なのか?【自論を述べたいと思います】
商社マンの辛いところ【実体験で語ります】

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意外と知らない?転職活動のメリット

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