突然ですが、日ごろ目にする自動車やテレビやパソコンなどの製品は、いくつもの部品からできています。そして、その部品は数多くのメーカーによって製造されていて、その中には商社を介して流通しているものがあります。今日は、そんな部品のビジネスについて書いてみたいと思います。
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部品ビジネスの話
部品ビジネスは、なかなか大変です。というのは、取り交わす契約書の数が多いです。だいたいは最終製品(例:テレビ)を製造するメーカーがとても分厚い内容の品質保証などの条件を求めるため、そこに部品(例:液晶パネル)を納入する業者は、部品を販売するため、その条件を飲む必要があります。
そして、だいたいその業者は、自身が買っている材料を製造しているメーカーにも同じぐらいの分厚い内容の条件を要求することになります。なので、最終製品のメーカーから商流をどんどん遡っていく感じで分厚い内容の契約書を締結していく流れになります。
取引基本契約と締結したと思ったら、次は品質保証協定書を締結して、さらに含有化学物質についての覚書を締結する、みたいな感じでどんどんと要求する条件(契約)が増えている感じがしますね。
さらに、最終製品メーカーが部品を仕入れるときには、定期的に値下げを要求するため、各部品メーカーはそのように安く販売することになっても利益を確保できるように、たびたび生産の見直しを行います。
例えば、あんまり稼働率のよくない工場を閉めて、他の生産拠点に製造を集約するとか、あんまり自社で製造するのがコスト的に見合わなければ、社外にアウトソーシング(製造委託)するとか、ですね。
そのようなことが起きると、新しい企業との取引が始まったりするので、また契約書の交渉・締結作業をする必要が発生することになります。
部品ビジネスをやる商社はこのような事態の中で揉まれることになります。というよりも、大量に取引される部品は、部品メーカーと最終製品メーカーが直接取引をすることが多いので(商社に余計なマージンを抜かれないため)、商社が関わる取引は、むしろそのような事態に遭遇しやすいです。
多品種小ロットの取引に商社が持ち出されて、購買集約機能の役割を商社が持たされている感じです。そんな取引は商量が少ないため、利益もあまり確保できず、生産の見直しがされることが多く、結果として、商社は凄まじい数の契約書を締結するように要求されることになります。
まとめ
といったところで、とりとめのない話になってしまいましたが、まとめると、部品ビジネスは大変です。というか、部品ビジネスをやる商社は大変です。
それでは、今日は、このへんで。読んでいただき、有難うございました。
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